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玉水新吾

内部建具調整は、定期点検時には毎回必要


内部の木製建具について、定期点検時には必ず、いずれかの建具の調子が悪いと、お叱りを受けます。ドア・引き戸・障子・襖などは、特に使用頻度が多く、時間経過とともに、調整が必要となります。特に新築時からの時間が経過していないと、建具の調整が多く、一般に建物の時間経過とともに、調整も少なくなります。

丁番やレバーハンドルを固定しているビスも緩みます。乾燥収縮や、繰り返し使用によるものであり、決して手抜き工事や、不良品を使ったといったものではありません。通常の建具の宿命です。

 

季節により、建具の条件も変わります。冬場の暖房時と、夏場の冷房時では大きく異なります。主要な部屋のみを暖房する場合など、部屋間で温度差があると大きく反ります。日本では、まだまだ各部屋暖房が多いのが実情です。毎年、夏の冷房と冬の暖房で、建具の反りは繰り返す現象です。

高気密・高断熱住宅のウリである、普通の家と同じ冷暖房費で、全館同じ温度になるといわれています。同じ温度なら反りませんから、温度差による建具問題発生の可能性は低くなります。

湿度も影響しますから、梅雨時に木製建具は膨れます。室内で結露するような条件であれば、湿度は高いため、温度差による反りと相まって、狂いもきます。建具は、どこかがあたって、調子が悪くなります。季節が過ぎるとおさまります。家が古くなっても、これらの条件は、毎年繰り返しますから、また季節により調子が悪くなります。建具がこすれて、傷がつきます。

定期点検時には、建具調整はつきものと考えるべきです。1箇所ぐらいなら、自分で直すと、入居屋から信頼してくれるというものです。調整箇所が多数あると、職人ではありませんから、後日の段取りになります。住宅会社のシステムによりますが、本来のメンテナンス担当者の仕事ではなくなります。ここを間違えると、おかしくなります。メンテナンス担当者で、何でも自分でやらないと気が済まない人が多いですが、職人でない場合は自重した方がいい場合もあります。メンテナンス担当者兼職人のシステムなら全部完了すべきです。

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