●● サボタージュアナリシス ●●    

 リスクマネジメント論文コンクール優秀論文賞受賞で、澤口学(産業能率大学教授)さんの逆転発想思考による創造的リスク対策です。

 従来の事故防止策は過去に起きた事故の原因をヒューマンエラーの構造にあてはめ対策を考えるものでした。事故の原因が特定できれば対策は検討できますが、原因不明の場合は対策の検討が難しくなります。そこで「事故はどのようにしておこったか」ではなく、自分がテロリストになったと仮定して「事故をおこさせるにはどうするか」あるいは「このマニュアルの裏をかくにはどうすればよいか」という発想法です。プロセスの弱点が浮かび上がる可能性があります。またこれにより、潜在リスクに対するセンシティブ・センス(危険に対する感受性感覚)の醸成が期待されます。

  例えば、現場で脚立に乗って作業している職人を見て、どのようにして落下させて事故を起こそうかという立場で考えます。もちろん最終的にはその弱点に対して対策をとりますので、逆転発想です。
事故発生のシナリオを作成し、その上で考えられたシナリオに描かれたリスクの回避策を検討します。

 この手法の原点は旧ソ連のスパイ組織KGBで開発された「破壊工作員の視点」を取り入れています。サボタージュとはサボる意味もありますが、ここではテロリストによる破壊工作の意味です。